続くもの|特別養護老人ホーム「ふくろうの杜」 スタッフブログ

ボランティア

ホーム > スタッフブログ > > 続くもの

続くもの

2016年7月14日

続くもの

 去る7月7日は、各地で七夕のイベントが開催されました。月遅れで8月7日ごろに開催される地方もあります。仙台七夕祭りは、月遅れで開催されるイベントの1つで、「七つ飾り」と呼ばれる独自の飾りが目を引き、終わった後には周辺地域へ移出されていきます。

 七つ飾りは、その名の通り7つの飾りで、その1つ1つに意味があります。その中の1つ「吹き流し」は、織姫が機織りの仕事をしていた伝説から、その織糸に見立てた飾りです。仙台の七夕では、同じく糸に見立ててそうめんを食べる風習が続いているそうです。

古くは七夕に祈る願い事は機織りの上達に限られていたようです。しかし、時が流れて習い事、特に習字の上達を願うことが広まり、日本ではさらに多様性を増して様々な願い事をするようになりました。この七夕の風習はアジア各国に見られていますが、願い事をしてご利益があるのは習い事に限られるとする風習が続いている国もあるようです。

旧暦の7月7日に祝っていた「七夕」は、明治の改暦や、7月7日にお隠れになった天皇陛下がいらっしゃった事などから新暦の7月7日に変更され、元々あった神事との関連性は薄れてしまいました。しかし我が国では、古来より神聖な植物と考えられて短冊を飾るのに使われてきた笹や竹に、願い事を書いた短冊を飾る風習を今日まで受け継いできました。

ふくろうの杜でも、入居者の方々に短冊に願いを書いていただき、竹に飾りました。自分で書けない方には、職員が代筆しました。元自衛官の入居者様は「国内の平和」と書いておられました。退役し、高齢になり、認知症を患ってもなお、自衛官としての気概を持ち続けておられることが分かります。

他にも、その人らしい願いが書かれていました。テロがなくなりますように。子供の貧困がなくなりますように。娘が幸せでありますように。子供に会いたい。家に帰りたい。様々な願いが書かれていました。自分自身の幸福よりも、次の世代へ続く願いが多いようです。皆さまは、七夕に何を願ったでしょうか?

こぶじろう8号でした。

<< スタッフブログ 一覧へ

このページの先頭へ