2015年4月6日
こんにちは。春らしい暖かい日が増え、プランターのチューリップも大きく芽を出しました。
そろそろ桜の便りも届きそうですね。春物のお洋服を出して、お花見に行きたいと考えているこぶじろうです。みなさんはいかがお過ごしでしょうか?
今日は日常の些細なことではありますが、お住まいの様子をお話します。
ふくろうの杜の入居者の方々は様々な援助を受けて生活されていますが、いよいよ死期が近づいて来た時から亡くなられる最後までのケアを看取りケアと言います。
私が所属しているお住まいでは現在2名の方が看取りケアに入っていますが、お2人とも女性で100歳を超えています。そしてそのお二人に尋ねると、長寿の秘訣は、好き嫌いなくよく食べて、よく働いて、ご家族との時間を楽しむ♪ ことだそうです。若い頃と比べると大分痩せられましたが、お顔にはその笑顔の数の年輪が感じられます。つぶらな瞳からは、1世紀を生き抜いた力強さと優しい人柄をうかがうことができます。
一人の方を看取っていくにはご家族様の協力が欠かせません。ご家族の面会時には、状態を報告するだけでなく些細な頼みごとをすることもあります。
たとえば食欲のない時。息子さんに伝えます。するとこれが好きだった!これなら!と願いを込めて好物を手に来訪されたり、母直伝という肉ジャガを思いを込めて作って来訪されたり、そしてご家族の介助で食べていただくことで、ご家族水入らずの時間を持っていただく。
たとえば季節のお花が欲しい時。娘さんに伝えます。すると娘さんが室内に季節のお花を生けて、そして空いた時間を傍で読書をして過ごされる。
こんな時間が入居者様にとって何よりも幸せな時間であると考えています。そして入居者様の幸せそうなお顔を拝見して、スタッフも頑張るぞと想いが湧いてくるのです。看取りケアの担い手はご家族様であり、介護スタッフは日々のケアや会話を通して知り得る入居者様の気持ちを代弁しているにすぎません。
人生の最期を託される介護職、それを温かく見守り介護職の声に耳を傾け真剣に考えて下さるご家族様がいらっしゃる。残された大切な時間に、及ばずながら私がお力になれることは介護職冥利。とても幸せなことだと感じます。
一日一日を大切にし、今日も笑顔を忘れずに過ごしていけたらと思います。
まだ流行中のインフルエンザや発熱が続くため、面会規制とマスク着用、アルコール消毒が義務となっていますが、
早く面会規制が解除になり、お住まいへ入って頂くことや、ご家族様との繋がりが日常的なものになりますように。
こぶじろう7号でした。