珍しいお菓子をいただきました|特別養護老人ホーム「ふくろうの杜」 スタッフブログ

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珍しいお菓子をいただきました

2024年5月2日 [日記]

珍しいお菓子をいただきました

 みなさんは、南九州鹿児島地方の「灰汁巻(あくまき)」という餅菓子を知っていますか?そのお菓子が鹿児島出身であるYスタッフの実家からたくさん送られてきたとのことで、ふくろうの杜に持って来てくれました。

 昼食の後、喫茶品の字にて切り分け、きな粉を振りかけた灰汁巻を嚥下に支障のない入居者さん数名に食べていただきました。品の字前を通りかかったスタッフ達もご相伴にあずかりました。わらび餅のようではあるけれど、それよりもっともっちりとした触感です。

「珍しいものを食べさせてもらった」「こんなお菓子はじめてやよ」「柔らかくておいしい」「全国には色んな食べ物があるんやねえ」などの感想が飛び交っていました。

 「あくまき」は、主に端午の節句で食べられる鹿児島県独特の餅菓子で、地元では"ちまき"と呼ばれています。関ヶ原の戦いの際、薩摩の島津義弘が日持ちのする食糧として持参したのがはじまりだという説があり、保存性が高いこととその腹持ちの良さから、薩摩にとって長く戦陣食として活用され、かの西郷隆盛も西南戦争で食べていたといわれます。こうした背景から、男子が強くたくましく育つようにという願いを込めて、端午の節句に食べられるようになりました。
 この菓子は、もち米を木や竹を燃やした灰からとった灰汁(あく)に浸した後、そのもち米を孟宗竹(もうそうちく)の皮で包んで、灰汁水で数時間煮込んでつくられます。灰汁に含まれるアルカリ性物質がもち米の繊維を柔らかくするとともに、雑菌の繁殖を抑え、長期保存を可能にしています。高温多湿で食糧が腐敗しやすい鹿児島県において、まさに先人の知恵がつまった料理といえますね。

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